生活ガバナンス研究

放送大学、生活ガバナンス研究を聞いています。

生活ガバナンスとは、生活にまつわる様々なテーマについて議論し、調整、交渉して生活環境を変えていく営為の事をいいます。

この中にでてくる「生活を経営する」という概念が、おおっとなった瞬間でした。

経営って経営者だけの仕事かと思っていたのですが、確かに、自分自身の生活を経営するー日々の生活の中に豊かになるスパイラルを持つ事がどういう事かを考えると、それは経営という感覚に他ならないと思いました。

つまり、ふつうの人のふつうの人生においても、ボーナスがはいる事もあれば、事故や病気になることもあるし、とっても感謝される事もあれば、理不尽な要求を受ける事もあるし、今はガンガン働けるけど、いつかは年をとって働けなくなる日がきます。

そうして人生の波をくぐっていくのは、大船でも小舟でもかわりないという訳です。

生活ガバメントの概要は次のとおり。
http://www.ouj.ac.jp/hp/kamoku/H27/daigakuin/B/seikatu/8910650.html

このガッチガチのメニューから想像がつかないほど、聞いていて面白くてなるほどーとなる内容です。たぶん普段の生活では関われない人達の事を、めちゃくちゃ深堀してインタビューしているからじゃないかとおもいます。

今、聞いているのは8番目の犯罪と生活ガバメントです。
もと少年院の教官だった「津富 宏」さんの授業です。

○犯罪には怖い、不安というイメージが必ずついてくる。
○日本の犯罪対策は他人を信用せず社会は不安なものだという「不安感」を高めることが主。
スウェーデンでは他者への信頼を高め,社会は安心できる場所だと「安心感」を高めることで成果をあげている。

他者への信頼がある社会では犯罪はうんと少なくなるそうです。
とくに孤立しがちな移民の若者たちと、地元の高齢者の交流をすすめた所、たいへんに効果があったそうです。感覚的にわかる感じがしました。

○インタビューを実施
○この1年で日本全体で治安が悪くなったと思いますか→約6割
○この1年でいまお住まいの地域の治安は悪くなったと思いますか→約1割
○全体では犯罪は減少傾向にある。

自分が住んでいる地域の事はよくわかるけれど、その他の地域についてはマスコミが頼りです。テレビばかりみているとほんとに世の中まずいという気になりますが、それは「不安感」を高めるマーケティング手法がとられているだけです。

○犯罪者が犯罪から足をあらうには
実際に少年院をでて今は落ち着いた生活を送りながら、同じように少年院をでてくる子達を支援している方のインタビューです。彼もほんとに悪い事をしたなと反省して,無事出所したのに結局数時間で元通りだったそうです。その中にいると、まっとうに生きようとすると孤独になってしまう。人は孤独に耐えられない。だからまっとうになろうとしたら、仲間がふえるんだ、さみしくない、たのしいんだという環境を作る事が大事なんだと語っていました。

放送大学、面白いです!